『強いレアルマドリードが帰ってきた!』~バレンシアvsレアルマドリード リーガエスパニョーラ・第21節~
3位との勝ち点差が5差のため
この試合は是非とも勝って
チャンピオンズリーグ圏内を
確実なものにしたいです。
フォーメーション
レアルマドリードのフォーメーションは
[4-3-3]です。
BBCが全員揃うのは今年初です。
一方のバレンシアは[4-4-2]です。
フランス代表のコンドグビアなどの攻撃的な
選手が多いのが特徴です。
前半は横の揺さぶり
バレンシアは守備の際に、[4-4-2 ]の
ブロックを作り、モドリッチとクロースを
中盤で押さえて上手く攻撃を防ぎます。
また左サイドのマルセロ対策として
相手を崩す攻撃力があり、
パリ・サンジェルマンから加入した
グエデスを右で使います。
(普段は逆サイドで起用されています)
それにより、ポジティブトラディションの
ときに、マルセロの裏のスペースを使う
脅威となり、前半はそのスペースから
何度もカウンターがハマってました。
攻撃時は、前半は守備時と同じ[4-4-2]と
[4-2-3-1]を状況に応じて使い分け
ロドリゴとミナでタメを作り、その間に
中盤が押し上がり、ガヤやコンドグビア
経由でチャンスを作っていました。
一方のレアルマドリードは
相手が[4-4-2]のゾーンディフェンスの
ため、中央のスペースがあまりありません。
なので、サイドで崩してから
中央を経由してチャンスを作ったのです。
バレンシアは、怪我人や出場停止で
中盤のコクランがCBに入った影響で
CBの距離感が悪く、ロナウドやベイルの
サイドに流れる動きで何度も中央の
スペースを空けていました。
レアルがボールを回し
バレンシアがカウンターを狙う一進一退の
状況で、先制点が生まれます。
前半17分にCKを取ったバレンシアは
パレホがコーナーキックを蹴ります。
この時、ペナルティエリア内の
バレンシア選手は4人とレアルマドリードの8人に対して数的に不利な状況です。
レアルマドリードのお家芸である
カウンター対策でもありますが
得点を狙うのであれば、もう少し中の人数を増やすべきでした。
CKのこぼれ球をクロースが
ヘディングしてロナウドにパスを出します。
①ロナウドが中盤まで持ち上がります。
②グエデスの後ろからの寄せを
確認してから、左サイドのマルセロに
パスを出します。
③SBのモントーヤ、IHのガヤ、グエデスの3人の寄せを受けながら、右サイドの
ベンゼマにフライパスで展開。
④コクランとラトの間に、いいタイミングで
走り出したロナウドに、ベンゼマが
スルーパスを出します。
⑤ドリブル突破をしたロナウドを
止めにかかった、モントーヤがロナウドを
倒してPK
レアルマドリードの得意のカウンターが
綺麗に決まります。
バレンシアは、セットプレーの際の
リスク管理をできていませんでした。
基本的には、セットプレーのときに
ペナルティエリアの外にいる選手は
セカンドボールを回収したり、
カウンターを遅らせたり、ボールを奪い
再度チャンスを作ることが主な役割です。
しかし、その3人の選手達3人とも
簡単に抜かれてしまい、3対2の数的不利な
状況を生み出し、また本職ではないSB2人がその3人と対人するという質的不利な状況でもありました。
レアルマドリードではカゼミロが
そういった役割が上手くバレンシアでは
パレホがそういった仕事をできますが、
CKのキッカーがパレホな以上は
この場面をどうにかしたいのであれば
単純に駒不足としかいいようがないです。
後半はサイド攻撃とダイレクトプレー
後半はグエデスが負傷し、
『シルバ2世』との呼び声も高い
スペイン出身のソレールに交代します。
グエデスはドリブルで仕掛けられる攻撃的な選手ですが、ソレールはトップ下でのプレーが得意な
チャンスメーカータイプなのでサイドでの
カウンターの怖さが減ります。
そしてバレンシアは、点が欲しいため
[4-4-2]からガヤを一列上げた[4-3-3]に変更します。
前半よりもチャンスの数は増えましたが
グエデスというサイドの悩みの種が
いなくなった以上、カゼミロが中央の守備に専念できるため、前半よりも中央突破は
減り、守備の強度も上がりました。
(前半のカゼミロの簡単なミスが多かったのは、マルセロの裏のカバー、またグエデスとのマッチアップ、ロドリゴのマークなど受け持つタスクが多すぎたためだと私は推測します)
それに対して、後半はレアルマドリードの
ストロングポイントでもある、左サイドの
攻撃が多くなり、決定機やチャンスを
前半よりも多く作っていました。
相手のフォーメーションの変更で
中盤が4枚から3枚になったため、前半より
スペースが生まれ、グエデスという
左サイドでの脅威がなくなったため
チャンスが多くなっていたのです。
実際には、3点目も4点目も左サイドでの
崩しからの得点です。
カウンターと同様にレアルマドリードの
攻撃の特徴である個の能力の高さを
生かしたコンビネーションで取った4点目を分析して、締めたいと思います。
①まず、左サイドでのボールの
奪い合いから抜け出したマルセロが
アタッキングサードまでドリブルで
運びます
②3人を引き付けながらキープをして
後ろのクロース戻します
③クロースはすぐに、中央フリーだった
コバチッチにくさびのパスを出します
④横に動くワンツーでコバチッチからの
リターンパスをもらいます
⑤コクランに寄せに合う寸前に
ゴール右隅を狙いシュート
このゴールはマルセロがアセンシオとの
ワンツーで崩し、得点を決めているので
よりマークが厳しくなり、3人から
マークを受けます。
それは左サイドにバレンシアの選手の視線や重心が
左サイドに寄っているも同然なのです。
クロースがいる中央にパスを出した
ときにはバレンシアの選手が左サイドに
置き去りでした。
またコバチッチが中央でフリーでいる
こともコクランは理解してました。
コクランはわかった上で、寄せると自分のスペースが空き、近くにいるロナウドかアセンシオに使われると思い、躊躇しました。
また左サイドもボールウォッチャーで
機能しないことも含めた上での決断でも
あったと思います。
その結果中央にいたコンドグビアと
ペレイラもワンツーで剥がされ
クロースがシュートを打つ前になって
コクランがシュートコースを切りに
クロースに寄せに行くが、時すでに遅し。
レアルマドリードの調子が前節辺りから
戻ってきたという推測は確信に変わりました。
『俺らの強いレアルマドリードが帰ってきた』
前人未到のCL三連覇も現実味を帯びてきた。
奇跡を起こす力を持っている。
それがレアルマドリードなのだ。
今日も読んで頂きありがとうございます。
このブログが皆様のお役に立てれば
幸いです。
ではまた!
私個人の好みですが、4点目のクロースの
ゴールは、クロースがよくゴールを決める
パターンではありますが、何度見ても
「ゴラッソ」と叫びたくなります(笑)