『組織力の重要性』~リーガ30節/ラス・パルマスvsレアルマドリード~
日本時間4/1(日)01:30から
リーガエスパニョーラ第30節の
ラス・パルマスvsレアルマドリードの試合が
行われました。
ホームのラス・パルマスは現在18位であり
17位レバンテと勝ち点6差で、残留争いを
演じています。
アウェイのレアルマドリードは
4/3(日本時間4日3時30分)に控えた
チャンピオンズリーグのユベントス戦に
向けて、勝利でいい流れを掴めるかが
注目です。
フォーメーション
ホームのラス・パルマスは[4-2-3 -1]であり、
前線からの積極的な守備が特徴的な
チームです。
一方のレアルマドリードは
代表ウィーク明けの主力メンバーの休養と
3日後に迫ったチャンピオンズリーグに
万全の状況で望みたいがために
この試合は特に最終ラインに
控えの選手を積極的に使いました。
レアル側はベイルとアセンシオが
頻繁にポジションチェンジを行う
[4-4-2]です。
強固なラス・パルマスの守備を崩壊させたのは〇〇
前半25分に先制点が生まれます。
モドリッチからベイルへの
一本のロングパスで相手の裏を取った、
ベイルがドリブルで中央にボールを運び
ゴールを奪った得点です。
試合の序盤はラス・パルマスの
ハイプレッシングとレアルマドリードの
メンバー上の理由で格下相手とはいえ
苦戦してました。
しかしこの苦戦は試合前から
想定されていたとある選手の個人戦術の動きを見て、理解しました。
サッカーにおける戦術の大きな枠組みは
2種類あります。
それは、全体戦術と個人戦術です。
・全体戦術→『今日はチーム全体でこういう
サッカーをしよう』という
チーム全体のコンセプト
(例:ポゼッションサッカー・カウンター
サッカーのようなチームのコンセプトを象徴する戦術)
・個人戦術→『君はドリブル、君はパスを
しよう』という個人的なコンセプト
(例:メッシの代名詞、ファルソ9など個人を象徴する戦術)
その中の個人戦術で相手を崩していたのが
ベイルです。
ハイプレッシング+高い最終ラインの
ラス・パルマスの守備の穴を
最終ラインの裏へのスプリントという形で
対策をたてます。
前半早々の2分で左サイドから
最終ラインの裏のスペースをダイアゴナルの
動きで、中央に進入しボールを受けて
チャンスを作るシーンがありました。
その後も中盤のモドリッチ、カゼミロに
ボールが渡るとベイルは裏のスペースを
狙っていたので先程も申したとおり
試合前に準備してあった戦術だと
確信しました。
結果的に、そのベイルの裏抜けが
決まって先制点を奪いました。
しかし実はこの先制点はベイル回りに
隠された連携によって得点に繋がった
といっても過言ではありません。
『点が線になった』、また3人の選手の
連鎖反応によって、得点が生まれたと
換言できるという部分もポイントです。
早速得点シーンを解説していきたいと
思います。
『 点が線に繋がった先制点』
この得点シーンのポイントは3つあります。
①アセンシオのボールを受けにくる動き
②ベンゼマの黒子の動き
③ベイルの裏抜け
①アセンシオのボールを受けにくる動き
起点はGKのナバスの守から攻への切り換え
の早いロングスローから始まります。
このとき、2トップの一角にいた
アセンシオが中盤の空いたスペースに
降りてきて、ナバスのパスを受けに
来ます。
この時アセンシオが上手くボールを
収めたことがまず一つ目のポイントです。
このとき相手のCBのガルベスが
ボール奪取や攻撃を遅らせるために
アセンシオについてましたが、
上手く収められたのでラス・パルマスの
最終ラインが手薄になります。
直前のプレーで左SBのガライが
高い位置まで攻撃参加していたため
最終ラインはナバーロと中盤の
アクイラーニの2人だけと危機的状況です。
②ベンゼマの黒子の動き
アセンシオはそのままモドリッチに
パスを出します。
アセンシオが使ったスペースに
ベンゼマが下がってモドリッチの
パスコースを確保しようと下がります。
一度使われたコースにラス・パルマスの
選手は目線がいっているためベンゼマに
プレスをかけようとします。
このベンゼマの動きで、ベンゼマの外にいた
ベイルがラス・パルマスの守備の死角に
入り実質フリーになります。
③ベイルの裏抜け
一つ前のプレーに遡ると
左SBのはその前の攻撃で
レアルマドリードの自陣深くまで進入して
攻撃参加していたので、ラス・パルマス側の
左SBの裏のスペースが空きます。
またCBのガルベスがアセンシオに
引っ張られていたので、最終ラインは
右SBのナバーロと中盤から最終ラインに
降りたアクイラーニだけになります。
すると最終ラインにどうしても
スペースが生まれます。
またラス・パルマスの守備陣は
ベンゼマの下がる動きで、ベンゼマに
目線がいっています。
その後、ベンゼマの動きでベイルが
フリーとなり、ダイアゴナルの動きで
SBとCBの間のスペースでモドリッチの
パスを受けたベイルがそのままドリブルで
ゴール前まで持ち込みゴールします。
GKのナバスの好判断からアセンシオの
フリースペースに降りる動き、そして
ベンゼマの囮の動き、ベイルの裏抜け。
GKから前線まで綺麗に連動した
見事なゴールでした。
結果的に0-3の快勝で
チャンピオンズリーグに向けて
いい勝利をしました。
今日も読んで頂きありがとうございます。
このブログが皆様のお役に立てれば幸いです。
ではまた!
※投稿遅くなり、申し訳ございません。
『先週末にこんな試合もあったな』程度で
見て頂けると幸いです。