『ミネイロンの悲劇から4年。リベンジに燃えるカナリア軍団』~ブラジル代表紹介~
ブラジル代表は
ブラジルW杯の決勝戦進出をかけた
ドイツとの準々決勝で、7-1の歴史的大敗
(ミネイロンの悲劇)をした。
3大会連続決勝進出の記録も途絶え
また、ワールドカップという舞台で
7失点という不名誉な記録を残した。
国民からは猛烈な批判を受け、
特にスコラーニ監督は絶好の批判の的となり
『人口の数だけ監督がいる』と
言われ、監督交代まで求められた。
それから4年後。
ドゥンガ監督の南米予選での不甲斐ない
成績を受けて、2016年6月にチッチ監督が就任。
就任前、2勝3敗1分で6位に沈むチームを
2016年9月の就任以降は、10勝2分無敗
という輝かしい成績の単独首位で
南米予選を通過しW杯出場を手にした。
ワールドカップ5回優勝の
サッカー大国ブラジルがロシアの地で
再びその強さを見せつけることができるのか。
フォーメーション・プレースタイル
基本的なフォーメーションは
[4-3-3]です。
伝統の[4-4-2]ではなく
欧州サッカーのシステムを取り入れた
ブラジルとしては珍しい現代サッカーの
要素を含むフォーメーションです。
ボール回しの起点は両サイドです。
特にSBの位置から
ゲームを組み立てることが多いです。
そのSBにはマルセロ(レアルマドリード)、
ダニエル・アウベス(PSG)がいます。
マルセロはどんなプレーでも高いレベルで
こなすオールラウンダーです。
マルセロは攻撃的な選手ゆえに
SBでありながらも高いポジションで
攻撃参加することが多く、パスもクロスも
ドリブルもシュートもできるブラジル代表の
ある意味チームの心臓である選手です。
またレアルマドリードでは
マルセロの裏というのが弱点になりますが
代表チームではしっかりと戻って守備を
するので、運動量の多さも特筆すべき点です。
一方のダニエル・アウベスも
攻撃的な選手であり、サイドでの打開力と
ビルドアップの安定という部分で秀でています。
所属チームのパリ・サンジェルマンでは
ネイマール、チアゴ・シウバ、
マルキーニョスらとクラブチーム単位で
連携を高めて、代表チームに還元しています。
(W杯前にブラジル代表選手があるチームに集まるのは慣習として知られています)
控えにもダニーロ(マンチェスター・シティー)
とアレックス・サンドロ(ユベントス)
という他の国ではレギュラーを張れる
能力のある選手がバックアップのメンバー
としています。
前線のタレント陣は
何と言ってもネイマールです。
去年の夏、最高額の移籍金で
パリ・サンジェルマンに移籍したことは
記憶に新しいでしょう。
足元のテクニックを生かした
個での突破力・スピードに加えて、
フリーキックや得点力などにも
定評がある選手です。
ブラジルW杯では、ネイマール頼みの
戦術だったので、ネイマールがケガをして
出場できなかった、ドイツ戦では脆さを
露呈しました。
しかし今回は異なります。
この冬にバルセロナに移籍した
コウチーニョ、ユベントスのドウグラス・コスタ、
チェルシーのウィリアンなどの
有力なサイドプレイヤーがいます。
・コウチーニョ、ネイマール
➡10番的な役割(チャンスメイク)
・ドウグラス・コスタ、ウィリアン
➡自ら仕掛けて、違いを作る
上記のように
左WGにはネイマール、右サイドには
コウチーニョが一般的なスタメンですが
異なるタイプの選手がバックアッパーにもおり
状況に応じて、選手を使い分けることも
できます。
CFはマンチェスター・シティーで
活躍中のガブリエル・ジェズスがCFとして
アタッキングサードの危険なエリアで
得点に絡む仕事をしたり、2列目の選手の
スペースを作るフリーランをして
周りを生かす動きもできます。
また、CFの控えのフィルミーノは
ファルソ9タイプのCFであり、前線での
チャンスメイクの起点としてボールを
さばくこともできます。
尚且つ今シーズンは
所属クラブのリバプールでも9得点と
得点力も向上し、ジェズスの代役も
十分でき、ジェズスとは異なる
クオリティを見せられる選手です。
中盤はカゼミロ、パウリーニョ、
R・アウグストと守備的なメンバーです。
攻撃では
SBを攻撃参加させる欧州的なスタイルの中に
流動的なポジションチェンジや個々の連携で
相手の最終ラインを崩壊させるブラジル的な
部分も折衷しているので、どうしても
ネガティブトランジションの際には
中盤の選手にしわ寄せがきます。
なので、守備的な中盤をチョイスして
中盤の選手は前線への飛び出しよりも
カウンター時のリスクマネジメントを
重視しています。
中盤の選手で注目の選手である
カゼミロはボール奪取という観点では
世界有数のアンカーであり、守備では
絶大な貢献をチームにもたらします。
控えのフェルナンジーニョは
元々運動量で勝負するタイプの選手でしたが
グアルディオラという名監督との
出会いによって顕著な変化が最近になって
表れ始めました。
それは、『止まる』ことを
覚えたことです。
バルセロナのセルヒオ・ブスケツも
同様の能力があるように、攻守のバランスを
取りながら全体を俯瞰して
プレーすることができるように
なりました。
これにより守備的ならば、カゼミロ
攻撃重視のバランサーならば
フェルナンジーニョという選択も
できるようになりました。
GKもアリソンと
マンチェスター・シティーで急上昇中の
エデルソンが激しいポジション争いを
しています。
このように各ポジションに1人は
有力なバックアッパーがいて
Bチームも作れる程の豊富な戦力は
スペインとブラジル、そしてドイツだけ
です。
この3国がW杯優勝の最有力候補の国であり
特にブラジルは、ドイツとの因縁があるので
勝ち進めば、ベスト8でドイツと戦うことに
なり、注目の一戦になります。
先日の親善試合では、ブラジル代表は
ドイツ代表と対戦して、0-1の勝利を
あげました。
勝利をあげたものの
本当に喜べるのは、W杯での舞台での
勝利であり、その上本当の目標は
ワールドカップ優勝である。
サッカー大国の意地とプライドを
見せてくれ。
今日も読んで頂きありがとうございます。
このブログが皆様のお役に立てれば幸いです。
ではまた!