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サッカーをこよなく愛する人、特にレアルマドリードを愛する人を笑顔にさせることを目的に書いているブログです(^^)レアルマドリードの試合を中心に、個人的な意見や独自の角度からの分析をしていきたいと思っております。サッカーを通じて、色々な方と繋がり、自分自身の成長に繋がればいいなと思っております。

『カンプ・ノウを震撼させた日本人、乾貴士』

日産スタジアムレアルマドリード
本気にさせたのは、間違いなく鹿島の
堅守速攻スタイルがハマったのと、
柴崎岳という個があったゆえで
あろう。


その出来事は世界を驚愕させた。



そして2017年5月22日に一人の日本人が
今度はバルセロナ相手に奇跡を起こした。



バルセロナ相手に2得点を取ったのである。


バルセロナのホーム、カンプ・ノウ
得点した日本人選手は初めてであり、後世に
語り継がれるであろう、偉大な記録を
残した。



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スペイン紙『アス』では、3段階中最高となる「3」の評価を受け、
「エイバルのインテンシティーは乾によって見事に具現化された。彼はとてつもないパルティダッソを演じ、ゴールという褒賞を得た」と評された。


更に驚くべきことに、
この試合で、バルセロナの選手で
『3』を取った選手がいないというのも
乾貴士のプレーにスペイン人が
魅了した証であろう。


クラブワールドカップ
レアルマドリード相手に見せた
柴崎岳のプレーに続き、乾貴士までもが
世界を魅了した。


日本人だって、韓国(ソン・フンミン)に
負けてはいない。




乾貴士選手の経歴


1988年6月2日生まれの29歳です。

滋賀県近江八幡市の出身です。


身長は169cm、体重は59kgです。


〇今のプレーのルーツは幼少期の環境

小学校~中学時代には
地元滋賀県のセゾンフットボールクラブ
というユースチームに所属しています。


ドリブルの練習メニューが多く
乾貴士選手の現在のドリブルの技術の
土台は、ここで作られたものなのです。


「乾は貪欲でしたね。終わってからも1人勝手に練習もしていましたし、野洲高校に入ってからも朝早く学校に行って、自分で練習したりもしていたみたいです。仕事で家の近くを通っても、壁当てをしたりして、自分で練習していました」


乾貴士選手を教えた当時のコーチが
コメントするぐらい、当時から努力家
だったのでした。



野洲高校のセクシーフットボールで更に磨きのかかったドリブル

2004年、滋賀県野州高等学校
進学します。


野洲高校のサッカー部は
個人技に裏打ちされたドリブル突破
組織的、かつ流動的なパス回し
相手を崩す、美しいサッカーを
していました。



当時、そのサッカーの美しさゆえに
『セクシーフットボールという名称で
呼ばれました。



滋賀県内の強豪である野洲高校の中でも
乾貴士選手は、入学当初から
"目立った存在"だったそうです。




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2年時に左WGのレギュラーの座を掴み取り
その年に出場した2005年の第84回
高校サッカー選手権では、一学年上の
清水エスパルス
所属の楠神順平ヴァンフォーレ甲府などで
活躍した青木孝太、同学年では
コンサドーレ札幌で活躍している
田中雄大などが同じチームにいました。



乾選手を含む多くのタレントを擁した
野洲高校は、破竹の勢いで並みいる強豪を
打ちのめし、この年の選手権では優勝に
輝きました。


特に『セクシーフットボール』の体現者の
中でも、乾貴士選手は別格でした。


まるで舞を踊っているかのように
テクニックを生かしたドリブル、
相手の急所を突くスルーパス
ヒールキックなど意表を突くトリッキーな
プレーが
、高校生離れしていて
大会でも注目の的でした。


当然プロからのスカウトもあり
高校卒業後の2007年横浜F・マリノス
入団しました。

〇ターニングポイントであったセレッソ大阪移籍と香川との出会い


同年のJ1第2節にプロデビューを
果たしますが、当時のマリノス選手層の
厚さ
ゆえに、中々出場機会を
伸ばせずにいました。



そのため、2008年6月には
セレッソ大阪期限付き移籍をします。


香川真司もこの頃セレッソ大阪
在籍していました。


セレッソ大阪では出場機会に恵まれ
ここで乾の才能が開花します。



このシーズン終了後に活躍が認められて
セレッソ大阪へ完全移籍します。



2009年シーズンには
ハットトリックや、1試合4得点などの
素晴らしい成績を残して、4年ぶりの
J1復帰に貢献します。



また同年1月20日のアジアカップ
イエメン戦で現鹿島アントラーズ
金崎夢生と共にA代表デビューを
果たします。


〇栄枯盛衰の海外挑戦


2011年8月1日、ドイツ2部の
ドイツ2部のVfLボーフムに完全移籍をし、
乾貴士の海外挑戦が始まります。




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8月12日のFCサンクトパウリ戦
トップ下としてドイツ2部での初出場を
果たしました。


その後はレギュラーとしてコンスタントに
試合に出続け、リーグ戦30試合で
7得点というチームトップの
成績
を残しました。


しかし、チームが中々調子を上げることが
できずに、1部昇格を逃しました。



2012年6月25日に
2部に降格して1年で昇格した
フランクフルトに完全移籍します。



9月16日のハンブルガーSV戦で
ブンデスリーガ初得点を決め
12/13シーズンには、ブンデスリーガ
所属している日本人選手としては
過去最多の6得点を取り、
UEFAヨーロッパリーグの出場権獲得
貢献します。



しかし翌年の13/14シーズン、
14/15シーズンは出場機会が激減します。


2014年11月には一年ぶりに代表招集され

キリンチャレンジカップホンジュラス戦で
代表初得点を決めます。






その後、出場機会を求めて
念願のスペインの地に辿り着きます。



2015年8月27日にリーガエスパニョーラ
SDエイバルに完全移籍します。

1年目は、出場機会が少なく
3得点3アシスト、2年目は先発出場の機会が
増えるも、試合途中でのスタミナ切れで
途中交代を余儀なくされ、

スペインでも苦悩の日々が続きました。




しかし3年目の今年は、29節現在で
先発、途中出場も合わせると、28試合に
出場し、チームの中での存在感を
示しています。(4ゴール2アシスト)




大久保嘉人の持つ
リーガエスパニョーラ最多出場記録を
更新し
、また冒頭で書いた通り、2017年
5月21日の最終節のバルセロナ戦で
2得点の活躍をし、世界に乾貴士の名を
とどろかせ、海外組の中でも一際目立った
活躍をしています。



プレースタイル


乾貴士選手の魅了と言えば
何といっても、1対1での抜けるテクニック
持っているところです。


格別スピードがあるわけではありませんが
サイドからのカットインか縦に仕掛けるかの
判断力がよく、海外でも通用する
個のクオリティを持っています。


判断力という部分で言うと
最近、周りを活かすプレーやハリルホジッチ
監督が求める守備の強度が
上がっています。


エイバルでは、SBでのアンヘルと連携して
左サイドでの攻撃をしています。


カットインからの仕掛けでディフェンスを
振り切りシュートなのか、それとも
カットインと見せかけて、オーバーラップ
したアンヘルにパスを出すのかの
状況把握能力
がスペインの地に行くことで
磨きがかかった部分でもあります。





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・・・→=人の動き
=パス



守備の強度で言うと
運動量もある選手ですが、
『どこで寄せて、どこでボールを奪うのか』
という判断力、戦術理解力
が伸びて
きています。


エイバルが前線からのプレスを
仕掛けるチームゆえの成長なのでしょう。




以前はボールを奪う激しいプレスと
相手の攻撃を遅らせるプレスの
2つのプレスの使い分けが
上手くできませんでした。



特に2年目のシーズンに途中交代が
多かったのも、プレスの使い分けが上手く
できず、守備での無駄走りが多く
試合中盤~終盤に、スタミナ切れを起こして
いた
という事情があったのだと思えば
納得がいきます。



しかし、3年目の今シーズンは
明らかな変化が見られました。



無駄に飛び込んだり、いらないファールが
減り、24節時点で、99インターセプト
前線の選手の中でトップの数字を
叩き出しています。


それは所謂『抜くこと』を覚えたことと
戦術理解力の向上により、連動したプレスを
かけられる
ようになったことに
起因しています。


チームコンセプトが前線からの守備で
あるとはいえ、90分間走り続けてもいたら
体が持ちません。


今シーズンを見ていると
逆サイド(エイバルの右サイド)で相手が
ボールが持っている場面では、
中には多少絞りはしますが、あまり守備には
参加しないシーンが見られるように
なりました。



そしていつ抜くかを覚えたことにより
いつ行くかについても意識の向上が
ありました。



前線の選手である乾選手には
1対1のボール奪取というよりは、周囲との
連動したプレス、つまり「はめて奪う」
能力が求められています。




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(図のように、相手のCBとSB両方に行けるポジショニングをしつつ、左SBの上がりを待ち、その後2人で連携してボールを奪うシーンが今年から増えた)



個での向上(足の入れ方、体の使い方)も
あるものの、今年から顕著に見られるのは
ドンピシャのタイミングでプレスに
行けるようになった点です。



それは3年目になり守備戦術の理解度が
上がり、周囲と同じビジョンを
見られるようになったことに
起因しています。






先日の28節のレアルマドリード戦では
持ち前のドリブルは、世界で指折りのSBで
あるカルバハルに押さえ込まれたものの
守備力という部分ではレアルマドリード
苦しめていたように見えました。



来週に控えたヨーロッパ遠征には
選ばれなくて、非常に残念ですが
ワールドカップには必ず必要なピースで
あることは変わりありません。



なので6月に迫ったワールドカップに
向けて、最高のコンディションで、
各国のディフェンダーを骨抜きにして
日本代表をよりいい成績を収められるよう
導いて欲しいです。




今日も読んで頂きありがとうございます。

このブログが皆様のお役に立てれば、幸いです。


ではまた!